「プレミアムフライデー」は日本企業に定着するのか!?


近年、ファミレスが24時間営業を廃止したり、三越伊勢丹HDが2018年から正月三が日の休業を検討したり、これまでの働き方を見直す動きが盛んになっている。
国も、昨今問題となっている「長時間労働の是正」や、テレワークなどを導入することで「柔軟な働き方の普及促進」などの実現を目指す「働き方改革」を重要政策として掲げている。

その「働き方改革」の一環で、2月24日から「プレミアムフライデー」が実施される。
ところがこのプレミアムフライデー、いまいち聞いたことがない人も多いだろう。
プレミアムフライデーは月末の金曜日、15時に仕事を終えて早めの退社をし、明るい時間から買い物をしたり飲んだり、旅行を楽しんでもらおうという、経済産業省と経団連による消費喚起策だ。
飲食店や小売店はもちろんのこと、金曜の午後から土日を使った“2.5日旅”を提唱している旅行業界にも恩恵が期待されている。

24日から始まるのを前に、各企業の実施も明らかになってきているが、実際15時に退社すると、どのような過ごし方をするのか? 
再生可能エネルギーのサポートサービスなどを行うネクスト株式会社では、1月にプレミアムフライデーを試験的に先行導入し、社員の2割がプレミアムフライデーを取ったという。

ネクストの女性社員、藤井真紀さん(26才)は、
「来月に行われる友達の結婚式で使う小物等を買いました。
通常の平日や土日に買いに行く時間がなかったので、助かりました。
また、家庭があるため家事と勤務を繰り返しがちなのですが、自分のための時間を持つことができたのでうれしく思いました」
と語る。

また、橋本大輝さん(24才)は、
「宇都宮に住んでいる友人と久しぶりに会って、餃子のお店を3軒ハシゴしました。
餃子を堪能した後は、オールで(徹夜で)ダーツをやりました。
とても眠かったですが…充実したプレミアムフライデーでした」
とアクティブに過ごした様子。

しかし、現実には月末の金曜日の15時に仕事を切り上げるのは難しい人も多いだろう。
また、「早く帰ることで、ほかの曜日にしわ寄せが出てしまうのでは」という心配や、時給で働く人には「早く帰ったら時給が減ってしまうので困る」といった声も。
さらには、恩恵が期待される飲食業界、小売業界、旅行業界などでは、「逆にますます多忙になってしまう」という懸念もある。

クレジットカード決済の代行業務を行うアナザーレーン株式会社でもプレミアムフライデー導入を社内でも検討したが、業務内容的に全社員が15時に退社をすることがどうしても難しかったという。
そこで、「どうせ帰れないなら何か特別なイベントをしよう」という考えのもと、「プレミアムアワー」と名づけて、社内交流を図ったという。
もともとアナザーレーン社には、毎週末に社内のバーカウンターでお酒を飲むことができる「ハッピーアワー」という社内制度があり、それを拡大した形だ。

プレミアムアワーの内容を企画中に、ちょうどSNSの繋がりで「激辛カレー」をもらったので、2月10日にこの試食会をすることに決定。
予想以上の辛さに社員も悶絶し、汗が止まらなくなる男性社員がいる一方で、激辛好きの女性社員が平気な顔でペロッと一皿を食べたりと、社内交流に一役買ったようだ。

2月24日に全国で実施されるプレミアムフライデーだが、導入している企業もまだ一部。
仕事上、15時に退社できない人もいるし、退社できたとしても、仕事量が変わらないと結局はほかの日にしわ寄せがいくだけで「働き方改革」にはならないなど、課題は山積している。

今後、プレミアムフライデーが定着し普及するかどうかは不透明だが、2月24日のプレミアムフライデーは、さまざまな取り組みや「働き方」の意識改革をするきっかけにはなりそうだ。